施主さま自らが勉強し、こだわりぬいたご自宅。
設計事務所、大手ハウスメーカー、パワービルダー等何社も足を運びましたがいまひとつピンとこない、そこで建築家の本を何冊も買って自ら勉強して・・・相談に来られた施主のご自宅/です。
奇をてらうのではなく、かといって平凡ではなく、使い勝手、意匠性、コスト、構造と様々な観点での打合せを経てひとつひとつ確認してじっくりと仕上げた木造2階建て、延べ床27.5坪、耐震強度3の長期優良住宅です。

玄関戸脇には下足入れを置くのではなくシューズインクロークを計画しました。入口をアーチ状にしてデザインのアクセントとしています。
また、閉塞感を生じないように3つの明かりとりの小窓が外観のアクセントにもなっております。
延べ床27.5坪であっても決して狭さを感じさせないように上下の空間のつながりを意識しました。
上は吹抜けを通してロフトにつながり下はストリップ階段を通して1階につながります。
一段上がりの畳コーナーとダイニングの境にはオープン棚を設けてさりげない区切りと空間のつながりを演出しています。


1階の寝室です。布団をしまう収納は吊押入のように足元を開けて下には地窓を計画し、横のカウンター越しにウォークインクローゼットと続きます。
市松に配した目積畳そしてヒノキの無垢床に珪藻土を壁の一部に使っています。
玄関扉あけて正面に計画した階段は廻り階段でありながらも蹴込板のない“ストリップ階段”としました。
階段ホールを暗くしないように、そして2階への誘いを感じさせるような演出を考えてのデザインです。


2階から階段で上がれるロフトがあります。階段にこだわったのは両手に荷物を持って昇降できるように。ハイサイドライトも効いていてご主人自慢のロフトになりそうです。
浴室に面する脱衣場は3.5帖の広さをとりました。
浴室を出ると洗濯機、洗面化粧台、収納そして最後にバルコニーへとつながります。バルコニーの採風ドアそして浴室の窓を開ければ南北に風が通り抜けます。
共働きの夫婦にとって天気の崩れが心配な時はここに洗濯物を干して安心して出掛けられます。
