9つのテナントが入る珍しい木造商業施設
JR本八幡駅すぐそばのオーナーの住居兼9つのテナントが入る建築面積約100 坪、延床約150 坪の大型木造建築です。日本建築学会賞を受賞したこともある“みかんぐみ”設計、ゼネコン“西武建工株式会社”施工のもと木工事、屋根板金瓦工事、水道工事、植栽工事等を担当させて頂きました。
古材と思われる杉板と黒のサッシの組合せ、思わず建物内に入らずにはいられないようなプラン、工事も1年がかりの何かと初めてづくしでとても貴重な経験となりました。

このプランで印象的なのは、ジャラ(アマゾンジャラ)という硬い木でつくられた広場です。オーナーやテナントさんが様々なイベントを催すのに利用できるスペースとのこと。
もとはオーナーの祖父が建てられた戦前からあった建物です。
解体前に原宿同潤会アパートを手掛けた設計者グループ1人の手によるものだとわかり、特徴的な玄関廻りの1階の部分を極力再現することになりました。
解体時においても梁や柱の一部を大工さんが解体屋さんと一緒に取り外し、様々な場所で再現しています。


みかんぐみの設計士の方が自らもともとの建物で使われていた瓦を小端立てて土中に埋めこのようなアートを造り、庭にアクセントを添えました。
このような使い途もあるのですね!
戦前に合板等を使わず、柱や梁をあらわす真壁造りでつくられた仕様はこの度、地震等を考慮し耐震性が高く火にも強い面材を利用しながらも、これまで使われてきた柱や梁を割いて貼付けることによって昔ながらの風情を再現しています。
