新築戸建ての設計・施工
道行く人に圧迫感を与えないように階高を低くしながらも、インパクトのある外観でまとめた延べ32坪の戸建て住宅です。
躯体は断熱性能、耐震性能の高い“夢ハウス„のパネルを使い、松戸市の北新建設さんに施工して頂きました。
外壁は火山灰の堆積物である“シラス„(一部板張り)軒天はWRシダー、アプローチデッキはイペ材と自然素材で統一しています。
ファサード(道路側)のサッシはプライバシーを配慮し、且つ生活感をあまり出さないように小振りな窓とし、住宅街にある、小さな美術館のようなイメージで設計しました。
(植栽はお施主様のチョイスです)

アイランドキッチンを間取りの中心に据え、そこを回遊するように小上りスペースや薪ストーブエリア、洗面脱衣室にウォークインクローゼット、階段室を配しましたが、はからずも子供達には走り回れる格好の遊び場にもなっているようです。
キッチンに立って左横は洗面脱衣場となります。お仕事を持ちながら小さなお子様の面倒をみるにはご主人の協力は言うまでもありませんが、設計サイドでは主婦動線のレイアウトのご提案で少しでもお役に立てるように考えています。奥に光って見える2つの四角は窓です。
ミラーキャビネット下の窓は手元を照らして手洗い時に役立ちます。


キッチンに立って右は薪ストーブスペース、(コロナの影響で船便が遅れてお引き渡しには間に合いませんでした。)正面は玄関ホールと繋がる天地丈のドアとなっていて、脇には細長いスリット窓があります。ホールにはDKの明かりをもたらし、キッチンからは来客の様子が確認できます。
手前に見えるのが小上りです。
これがみんなの一番のお気に入り?の小上りスペースです。ソファを置くとどうしても狭くなってしまうときに有効な切り札です。畳ではなく桐の床にすることによって、夏はサラッと、冬は暖かく、どの季節でも肌をやさしく癒してくれます。
下の引き出しは目一杯引き出すことができるように、大工さんが頑張って作ってくれました。全開すると相当の収納量です。


キッチンの裏側、洗面洗濯室の向かいにウォークインクローゼットを設けています。ステップを上がると天井の高い小上りにつながります。これも主婦動線を考えての計画です。
一方子供たちにとっては狭いところを抜けて、階段を上がったら一気に景色が変わる想定外の展開で、そりゃ楽しいでしょうね。お施主様は引き渡し後、この小上りに布のブランコもつけられました。
薪ストーブは配置場所によっては、炉壁というものを作って構造躯体に熱を伝えないようにしないといけません。大谷石やタイル等の不燃材料を表面に張り、裏には隙間を設けて、その隙間から内側にこもった熱気を排出することが必要です。
