廃屋寸前の家屋に古民家のような美しさを。

築古の家屋を古くも美しい古民家のようにリフォーム

築50年か60年くらいは経っていると思われ、廃屋になりかけていた古い家屋をリフォームして再生する仕事です。古さという言葉がもたらすネガティブなものから一転、むしろ昔の木造家屋ならではの美しさを蘇らせることを意識しました。建具や耐力の期待できない壁をとってしまい、開放的にすることで窓からの採光がひろがります。
柱には当時の生活や子供がいたころの名残でシール、ステッカーが数多く貼られていましたが、それらをすべて除去し、かつ表面をすべてサンダー掛けしてからステイン系で古民家風の暗褐色に塗装します。


以前に建築家の中村弘文氏とお話しさせて頂く機会がありましたが、そのとき“自然素材は古くなっても一層味わいが深まっていく。そして駄目になったら修復が可能だけれど、今の新建材は初めが一番美しくて古くなると如何にも劣化という変わり方をして駄目になったら交換しかない“そういわれたことを思い出します。

昔の木材は既存利用して左官壁は左官で修復。耐震壁にせざるを得ないところは左官風のクロスでデザインを統一しました。予算の都合で外回りの建具は既存利用です。


玄関からリビングを望むところ。格子他外部建具は全て既存利用です。

リフォーム前
リフォーム後

かつてキッチのフードがあったところにエアコンを設置、キッチンは以前和室の押し入れだったところに新設しました。

リフォーム前
リフォーム後

洗濯機置き場や洗面所は同位置のまま、既存の雰囲気を活かしてレトロな風合いを演出。

リフォーム前
リフォーム後

アングルは異なりますが、奥に見える格子戸は同じ位置のまま。耐力を見込まない壁や襖などの建具を取り払い、明るさを全体に広めました。

リフォーム前
リフォーム後
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